認知症って何科に行けばいいの?そんな疑問にお答えします!
「家族に認知症の疑いがあるんだけど、何科に連れて行ったらいいかわからない…」このように困っている方は多いでしょう。
そこで今回は、認知症について解説します。
本記事は以下の人におすすめです。
- 認知症になった時に何科に行ったらいいか知りたい
- 認知症になった家族を治療に連れて行く時のコツを知りたい
- 認知症の治療方法について知りたい
認知症になった時に何科に行ったらいいか知りたい方、治療方法などについて知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
1. 認知症になったら何科に行けばいい?
2. ご家族に認知症の検査を勧める前の心構え
3. 認知症の初期症状を知っておこう
4. 認知症の告知をどうするか決めておく
5. 認知症の検査の流れ・検査方法
6. 認知症の治療方法
7. まとめ
| 認知症になったら何科に行けばいい?
「認知症かも?」と思われる症状が出てきたら、 かかりつけ医に相談しましょう。
かかりつけ医は、紹介できる病院やクリニックを知っています。
また、これまでの患者さんの情報(病気や健康状態など)を知っているので、紹介先の医療機関と連携が取りやすいのです。
かかりつけ医がいない場合は、次の診療科を受診してください。
1つ目は脳神経外科です。
認知症は、脳疾患と関係があります。
認知症の疑いがある方は、脳や脊髄に原因が潜んでいる可能性があるでしょう。MRIやCT検査をすることで、脳疾患が見つかることもあります。
2つ目は、精神科です。
精神科では、BPSD(認知症の混乱につながる心理症状)を診てもらえます。
3つ目は、心療内科です。
もともと心療内科は心身症(ストレスの影響が身体に現れる病気)を診る場所でしたが、現在は認知症治療を行っている施設もあります。
4つ目は、老年科です。
老年科では、高齢者の心や脳に関する病気を診てもらえます。
意欲低下や気分の落ち込み、物忘れなどを細かく診てくれるでしょう。
5つ目は、もの忘れ外来です。
もの忘れしやすくなった方に対し、認知症テストや血液検査などを行い、認知症であるか否かを判定してくれます。
いずれの診療科においても、 認知症専門医がいる医療機関を選びましょう。
認知症専門医は、日本認知症学会や日本老年精神医学会が認定しているものです。
認知症に対する「安全かつ良質な医療サービスが提供できる技能と知見を有する専門家の証」になります。医療機関で受診する際は、事前にホームページなどを確認し、医師が認知症専門医であるかを確認しておきましょう。
| ご家族に認知症の検査を勧める前の心構え
ご家族の方が認知症の検査を勧めても、本人がなかなか検査を受けたがらないケースがあります。そればかりか、関係性が悪くなり、治療が進まない場合もあるでしょう。
認知症の検査を勧める場合に注意してほしいことがあります。
それは、無理に受診を勧めないことです。
認知症の方の中には、自身が認知症であることを受け入れられない方がいます。
そのため、無理に受診を勧めてしまうと反感を買ってしまい、治療を拒否される可能性があるでしょう。
納得して受診してもらうためにも、ゆっくり時間をかけて説得する必要があります。
特に「物忘れ」や「認知症」という言葉を使うと、気持ちが不安になり、治療に対して後ろ向きになる可能性が高いです。
一般論として、予防のために1度受診する方が良いことを伝えてみるといいでしょう。
どうしても説得できない場合は、説得する方を変えて診ることをおすすめします。
息子や娘が説得してもなかなか応じてくれなければ、友人や妻(もしくは夫)から説得するのも1つ方法です。ご家族の方が説得しても難しい場合は、かかりつけ医に相談するのもいいでしょう。ぜひ取り入れて実践してみてください。
| 認知症の初期症状を知っておこう
認知症は、早期受診して症状をいち早く把握することで、進行が抑えられる可能性が上がります。また受診を先延ばしにした結果、他人に迷惑がかかるトラブルに発展することもあるため、早期受診は重要です。
認知症の初期症状には以下の内容があります。
- 同じことを何度も話す
- 同じことを何度も尋ねる
- 約束が守れない
- 物をなくす
- 今までできていたことが家事や料理などができなくなる
- 怒りっぽくなる
- 暴力をふるう
- 暴言をはく
- すぐ落ち込むようになる
いくつか当てはまる場合は、早めに医療機関を受診してください。
認知症が進行する前に、早めに対処しておきましょう。
| 認知症の告知をどうするか決めておく
認知症と診断された場合、本人にどう伝えるかあらかじめ決めておくことは重要です。
認知症の方の中には、医師から告知を受けることで取り乱し、パニックになる方もいます。
トラブルが想定される場合は、事前に医師からご家族の方に伝えてもらい、その上でご家族の方から本人に伝えるといいです。
ご家族の方が、事前に医師と打ち合わせし、告知の方法をどうするか決めておくことをおすすめします。
| 認知症の検査の流れ・検査方法
認知症の検査前には面談が必要です。
面談では以下の内容が聞かれます。面談前に、把握しておいてください。
- いつから症状が出たのか
- どのような症状が出たのか
- 症状が出るようになったきっかけ
- これまでかかった病気
- 現在服用している薬
面談時には、必ず ご家族の方も立ち会ってください。
本人自身が把握していない内容もあるためです。
面談後、適切な治療が行えるように、あらかじめ回答内容を準備しておきましょう。
面談後、認知症検査が行われます。
主な検査は2種類です。
1つ目は身体検査です。身体検査には以下の内容が挙げられます。
- 心電図検査
- 血液検査
- X線検査
- 感染症検査
認知症以外の疾患がある場合、処方するべき薬の内容を変更しなければなりません。
そのため、認知症以外の疾患の有無を確認する意味で身体検査は重要です。
また、今後の介護方針を決める上でも身体検査は必要になります。
2つ目は認知症検査になります。
認知症検査では、神経心理学検査と脳画像検査の2つを受けなければなりません。
神経心理学検査では、長谷川式簡易知能評価スケールなどを使って検査します。
脳画像検査では、CTやMRIなどで脳機能を評価する必要があるのです。
| 認知症の治療方法
認知症と診断された場合、治療を行う必要があります。
しかし、現代の医学においても、認知症を根本的に治す治療方法は見つかっていません。
そのため、認知症の治療は、認知症の進行を和らげることを目的として進められます。
認知症の治療方法としては2つあります。
1つ目は、薬物療法です。
薬物療法では、行動や心理症状を抑えること、そして認知機能改善を目的として行われます。
2つ目は非薬物療法です。
園芸をしたり、音楽を聴いたりすることで心が穏やかになり、不安が解消されやすくなります。またパズルゲームや料理、洗濯といった日常的な行為をすることで、心身に良い影響が与えられるのです。
| まとめ
今回は、認知症になった時に何科に行ったらいいかを解説しました。
認知症を診てくれる診療科は多数あります。
受診する時に大切なのは、受診先に 認知症専門医がいるかどうかです。
受信前に、認知症専門医がいるかを必ず確認しておきましょう。
認知症の検査を受ける前に、ご家族の方に注意してほしいことは、本人に対し検査を無理に勧めないことです。
万が一、認知症と診断され、本人に告知する場合は配慮しましょう。
認知症治療をスムーズに進めるためには、 早期受診が必要です。
「認知症かも?」という症状があれば、迷わずお近くの医療機関を受診してください。
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